山と食欲と旅と私

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登山中に読みたいおすすめ登山小説!

 

私は年間約100冊読書をする程の本好き。

登山中にも山小屋やテントの中で読書をします。

登山をする方におすすめなのが、登山中に『山岳小説』や『山岳エッセイ』を読むこと。

雄大な自然を目の前に登山の気分を高めることができます。

 

そんな私がおすすめする登山小説を紹介したいと思います!

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目次をクリックして飛ぶことができます。

 

①凍/沢木耕太郎

世界的クライマーである山野井泰史さん、山井妙子さん夫婦のギャチュンカン登頂の記録を描いたノンフィクションです。

人間業とは思えない壮絶な描写の連続に、この本を読んだ後は余韻でフリーズしてしまうほど強い衝撃がありました。

この本の著者である沢木耕太郎さんの描写力がとにかく素晴らしく、一気読みしてしまう一冊です。

私は、この本を読んで初めて山野井さん夫妻を知りましたが、人間性や生き方が素晴らしく一気にファンになってしまいました。

他にも『垂直の記憶』『ソロ』『アルピニズムと死』、山野井さんのお父さんが書いた『いのち五分五分』もおすすめです。

 

 

②孤高の人/浅田次郎

昭和初期に孤高の登山家言われていた実在する登山家、『加藤文太郎さん』をモデルにした登山小説。

とても有名な小説なので、登山をする方であれば一度は読むべき一冊です!

小説を原作にした漫画も発行されているようで、活字が苦手な方でも楽しめます。
ちなみに私は漫画は読んでいないのですが、小説と漫画ではラストが異なるみたいです。

 

③春を背負って/笹本稜平

亡き父の後を継いで奥秩父の山小屋を継いだ息子さんが主人公のお話。

実在する奥秩父の金峰山小屋が題材になっているとか。

山小屋に泊まりながら読みたい、心温まる小説です。

こちらの小説、松山ケンイチさん主演で映画化もされているんです。

小説とは異なり立山が舞台になっているようです。

切なさと温かさが入り交じる大好きな作品です。

 

 

④神々の山嶺/夢枕獏

登山家である羽生丈二が、前人未到のエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂に挑む姿を描いたフィクション小説です。

実在する登山会の謎を絡めた小説で、この小説の中では答えを出していますが、内容はフォクションとなっています。

私は、こちらの小説をきっかけに海外の山が舞台となる小説を読み漁るきっかけとなりました。

 

⑤黒部源流山小屋暮らし/やまもとけいこ

北アルプスの奥地に位置する薬師沢小屋を舞台にした山小屋エッセイ。

著者であるやまもとけいこさんが、黒部源流の山小屋での日常が可愛いイラストとともに綴られており、眺めるだけでも気分が上がる一冊です。

このエリアはまだ訪れたことはないのですが、いつか訪れて現地で読みたい一冊です。

 

⑥黒部の山賊/伊藤正一

北アルプスの最奥部・黒部原流域の山小屋(三俣山荘、雲ノ平山荘、水晶小屋、湯俣山荘)の経営に携わってきた伊藤正一さん著書のノンフィクションです。

伊藤さんと山賊と称された仲間たちによる、北アルプス登山黎明期の昔話。

この時代の方々が現在の登山の土台を作ってくれたのだなぁと。

手元に置いておきたい一冊です。

昨年涸沢でテント泊した時に読んだのですが、登山中に読むのに最適な一冊です。

 

 

⑦山女日記/湊かなえ

ミステリー小説で有名な湊かなえさん著書の山岳小説です。

この本は短編がいくつか収録されており、ストーリーが面白いのでまだ登山を始める前の方が読んでも楽しめる一冊。

私もこの一冊は私に登山を始める前に読み、登山に興味を持つきっかけの一つになった本です。

 

 

⑧山小屋主人の炉端話/工藤隆雄

著者が丹念に拾い集めた山で暮らす人ならではの下界にはない、信じられないような山語り34編が収録されている一冊。

実はこちらはまだ読めていないのですが、登山好きの方がよくおすすめしている本なので、個人的に読みたい本として載せておきます。

 

 

⑨淳子のてっぺん/唯川恵

私が個人的に好きな小説家「唯川恵」さん。普段は恋愛小説をメインに書かれているのですが、登山小説も出しているなんて!と手にとった一冊。

世界初の女性でエベレスト登頂した田部井淳子さんをモデルにした小説。

実話に基づくストーリー展開で、唯川恵さんのテンポのいい文体がとても読みやすい一冊です。 

 

⑩バッグをザックに持ち替えて/唯川恵

上でも紹介した唯川恵さんが登山に目覚めて、いろいろな山に挑戦する姿を綴ったエッセイ。

最終的にはエベレスト街道まで行ってしまうその行動力に脱帽です。

 

 

 

⑪氷壁/井上靖

切れるはずのないナイロンザイルが切れたために登山中に死亡した友人の死の謎を、同行していた主人公が追う物語。
1955年に実際に起きたナイロンザイル切断事件をモデルにした小説のようです。
友情と恋愛、山と都会といった対照的なテーマも題材にした小説です。

 

 

⑫アルプスの谷アルプスの村/浅田次郎

著者の浅田次郎さんがスイスの山を巡ったときの紀行記。

ヨーロッパアルプスの山々や村を訪れたときの記録を、浅田さんの言葉で冷静に客観的に綴られている一冊です。

浅田さんが辿ったコースを真似てスイスへ行きたくなる、憧れの一冊です。

 

 

⑬山小屋ガールの癒やされない日々/吉玉サキ

北アルプスの山小屋での10年間のバイト生活を綴った一冊。

一度も本格的な登山や山小屋泊をしたことのなかった著者が、山小屋バイトに挑戦するリアルが描かれています。山小屋での大変さが面白おかしく綴られている、とても読みやすい一冊です。

 

 

⑭失踪者/下村敦史

下村敦史さんの山岳ミステリーはテンポがよく読みやすいので読書初心者にもおすすめ。

こちらの本のあらすじは下記。

きっと読みたくなるはずです。

<あらすじ>

山岳カメラマンの真山は、十年前、クレバスに置き去りにしてしまった親友・樋口を迎えに行ったが、遺体を前に驚愕する。

極寒のクレバスに閉じ込められた遺体は、歳を取ることなく凍りついているはずだが、樋口は明らかに老いていたのだ。。

 

 

⑮生還者/山村敦史

下村敦史さんシリーズのオススメ2冊目。下村さんの小説はストーリー展開やテンポが良いので、いつも一気読みしてしまいます。

失踪者と合わせておすすめの一冊です。

 

<あらすじ>

カンチェンジュンガで大規模な雪崩が発生。
4年前に登山をやめたはずの兄が34歳の若さで命を落とした。
同じ山岳部出身の増田直志は、兄の遺品のザイルが何者かによって切断されていたことに気付く。兄は事故死ではなく何者かによって殺されたのか――? 
相次いで二人の男が奇跡の生還を果たすが、全く逆の証言をする。

 

⑯生きるぼくら/原田マハ

こちらは、蓼科を舞台とした原田マハさんの小説。

引きこもりになった主人公の女の子がおばあちゃんの暮らす蓼科で人の温もりを感じながら元気になっていく物語。

登山小説ではないのですが、八ヶ岳の爽やかな空気を感じられる小説です。

小説の中には御射鹿池も出てきます。

是非八ヶ岳の登山のお供にいかがでしょうか。

 

 

⑰劔岳<点の記>/浅田次郎

明治時代末期、陸軍参謀本部陸地測量部(現在の国土地理院)が、現在の北アルプスの立山連峰で行われた山岳測量プロジェクトをモデルにした小説。

日本地図の最後の空白である「剱岳」の登頂と測量を果たすべく、困難な山岳測量に取り組む姿が描かれています。

現在では登山道が整備され一般の方も登れる剣岳ですが、小説で描かれている明治時代では、危険と困難を伴う任務だったに違いありません。

勇気を持って測量にチャレンジされた方々に頭が上がりません。

登山をする方には是非読んでいただきたい一冊です。

 

 

⑱青春を山に賭けて/植村直己

一生を冒険に捧げた植村直樹さんのノンフィクション。

植村さんがどうして冒険家になったのか?五大陸最高峰に初登頂し、アマゾン筏下りに成功するまでの青春記を描いたものです。

 

 

⑲八月の六日間/北村薫

山でのの不思議な巡り会いを通じて自分を取り戻していく女性の姿を描く、じんわりと心ほどける連作小説です。

 

 

⑳旅をする木/星野道夫

著者の星野道夫さんのアリゾナの大自然での生活を綴った一冊。

アメリカ先住民族の人々や、開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせとなった生活。静かでかつ味わい深い言葉で綴られています。

私の考える「自然」の常識がくつがえされるほどの大自然がこの小説の中に描かれています。

 

 

㉑八甲田山死の彷徨/新田次郎

明治35年、青森・八甲田山で実際に起きた大規模遭難事件。
陸軍によって隠蔽されていた、199名の死者が出た実際の悲劇を発掘、小説化された作品です。高倉健さん主演で映画化もされています。

日本人として知っておきたい歴史の一つです。

 

以上、

私のオススメする「山岳小説」「山岳エッセイ」のオススメ20選でした。

 

 

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